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にわかが道をやってくる

競馬のこととか、競馬以外のこととか。



棋聖戦第5局

前局の轍は踏まず、最終局の本日は早々に有休申請してあり、朝からニコ生中継。

なお、痛恨の有休取り損ねをやらかした第4局はこちら。社畜の過酷な仕事ぶりを記したドキュメンタリーにもなっています。

bakenbaka.hatenablog.com

 

さて、2ー2で迎えた決着局。


名人奪取され、今季はこれまでになく負けが込んでいる羽生棋聖。いよいよ本格的な衰えが始まったとさえ一部で囁かれている稀代の大棋士の一つの正念場。
近年では最も安定して勝利を重ねてきた棋聖戦。ここを落とせば、保持タイトルすべてを失い羽生九段と呼称されるという、遥か遠い未来と思われたX-DAYはぐんと近づくことになるのではないかとさえ言われている。

永瀬六段の先手。お、矢倉かな、矢倉なら初心者の自分にもちょびっとはわかるなと期待したところ、戦型は一手損角換わり。
じっくりとした中盤戦なのかなと思いきや、阿久津八段にカッコいいと言わしめた6五桂からの仕掛けで羽生棋聖が攻勢をかけ、ちょっと難しいのかと思われたが6八金から一気にこじ開けにかかる。
香車とった時点では屋敷九段は先手持ちだったらしいので、あの金打ちが好手だったかはわからないけど、あれも積極的なシビれる一手。

結果としては永瀬六段の錯覚疑惑のある受け間違いもあり、羽生棋聖が寄せきり快勝。防衛。
画面見ながら自前の盤駒並べていた自分は溜息をついた。安堵の、そして感動の。
やはりこの人の将棋は違う。この人が勝って良かった。

永瀬六段は近年の成績を見るまでもなく、間違いなく強い。もの凄く将棋に真摯に取り組んでいる棋士だということもよくわかる。
が、彼が果たして羽生さんが今日指した6五桂や6八金をタイトル戦で指せるだろうか?
将棋は結果が全てであるというのは一方の真実だし、激辛の手に定評があることは悪いことではない。が、一方でやはり王者には魅せてくれる一手を指す人に君臨していてほしい。

いや、こんな風に感じるのは、単に自分が羽生さん贔屓のオッサン世代だからなのかもしれない。

七冠フィーバーをリアルタイムで見た身としては、素晴らしいトップランナーが年齢を重ねてもトップで居続けてくれていることが嬉しく、ありがたく、時に活力をもらったりもしていた。
競馬の武豊ファン、野球のイチローファンの方とかなら、容易に共感していただける感情であろう。

羽生善治が往年の力を失い、落日のときを迎え、タイトルを全て失う日。
いつかその時が来ることは避けられないとわかってはいても、とってかわる若者が台頭することが自然で健全であるとわかってはいても。
やはり羽生さんには勝利者でいてほしい。できるだけ長く、王者としての姿を見ていたい。

そんな身勝手な願いを込めつつ、羽生さんの対局を今後もしっかりと目に焼きつけていきたいと思った。