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にわかが道をやってくる

競馬のこととか、競馬以外のこととか。



ナイジェリアの敵役力の素晴らしさと、日本の主役力の無さ

いつの間にやら始まっていたリオ五輪
開会式よりも先にスタートする男子サッカーの試合結果を見て、「おっ、もう始まってるのか?」と呟くのも風物詩となりつつある。

さて、今回料金未払いやチケットの未手配といったグダグダ続きで、現地入りが試合開始7時間前と、のっけからファンタジスタぶりを見せてくれたナイジェリア五輪代表。
年代の集大成ともいえるこの大会に万全の体制で臨めないことに、選手をはじめ関係者一同はさぞかし焦燥を募らせているかと思いきや、報道が伝えた彼らの姿は意外なものだった。

選手たちはリラックスムードで、ゲームをしたりして過ごしており、準備不足への危機感などまったく無い様子。
挙句、ようやく手配できた飛行機が小さいと文句をつけ、フライトを拒否する始末。
お望み通りのリッチな飛行機が用意でき、ようやく出発という段では楽しげに記念写真。

取材に応えたチームスタッフにいたっては、
「日本に勝つのに準備など必要ない」
「J・A・P・A・N(の5文字)だろ? 5-0で勝つよ」
などと満面の笑顔で言い放っていた。

なんなんだこいつら、最高かよ。

たしか「シュート!」という漫画で、強豪校のチャラついた奴が主人公のチームを侮って「5-0で勝つ」と宣言。奮起した主人公たちに逆に5-0で負けるというスポ根マンガにおけるテンプレ通りのエピソードがあったと記憶している。
当然現実のスポーツ界には、対戦相手に対してそんなリスペクトに欠ける言行をかますような奴は(個人的な遺恨を除いては)そうそうおらず、漫画ならではの存在だと思っていた。

それがどうだろう、今回のナイジェリアの連中ときたら。「日本に勝つのに準備など必要ない」「5-0で勝つよ」ときた。完全に漫画だ。漫画の敵役だ。
しかもこの年代では優勝候補の一角のチームがこんなんだというのもポイント高い。

きっと、このニュースを見た日本五輪代表メンバーは憤り、闘志を燃やしたことだろう。
「ちくしょう!あいつらバカにしやがって……!!」
「落ち着け。感情の乱れはプレーの乱れに繋がるぞ」
「でもよキャプテン! 準備なんてしなくても5-0で勝つとか言われてんだぞ! あんなにコケにされて黙っていられるのかよ?」
「相手が何を言ってようが、俺たちは自分たちのサッカーをやるだけだ」
「……くそっ! 見てやがれ! あんな奴らボコボコにやっつけてやる!」
「フン……それについては同意見だな」
みたいなやりとりが繰り広げられたに違いない。

もし日本チームに主役力が備わっていたなら、こんな舐めきった敵役は一蹴するか、悪くとも苦戦の末撃破するだろう。
そして「北欧の氷壁」「光速パスワーク」といったキャッチフレーズを持つ強敵を次々に破り、「闘将」とか「皇帝」を擁する最強クラスのチームと対峙することになる筈だ。

が、蓋を開けてみたら5-4の敗北。しっかり5点とられている。残念ながら日本は主役ではなかったようだ。主役だったら逆に5-0で勝つか、6-5で勝たなければならない。
とはいえ、結果だけ見たら大接戦。日本は格上相手に善戦し、敵も最初は舐めていたが日本の思わぬ強さを見て本気を出した……といった、これはこれで熱い展開だったのではないかと思わせる。
この場合、日本は主役でこそなかったものの、見せ場を作る名脇役。具体的に言えば、マジュニア相手に善戦したクリリン
日本は名脇役力に優れていたのか。

だがしかし。実は寝飛ばして試合を見ていないので、聞いた話なのだが、ナイジェリア代表は明らかに本気を出しておらず、流してプレイしていたという評もあるという。
そうなってくると話が違う。通用すると喜んだのもつかの間、結局最後まで舐められており敗北。要するにヤムチャってことになる。
日本は残念ながら、かませ犬力の持ち主だったのだろうか。

まだ戦いは終わっていない。
日本はクリリンなのかヤムチャなのか。はたまたこれをバネに快進撃を見せて悟空になれたりするのか。これからの戦い次第である。

とりあえず手倉森監督のヤムチャ感はなかなかのものがあるので、それを跳ね返して頑張ってもらいたいところ。