にわかが道をやってくる

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「耳をすませば」の声優さんに歌わせようとした替え歌

本日の金曜ロードショーは「耳をすませば」だそうで。
思春期の少女の恋やら夢やらをみずみずしく描いたこの作品は、観る者に自身の若い頃を思い起こさせてムズムズさせたり、人によっては陰鬱にさせられたりと定評がある。

自分の場合、この作品名を見聞きした時に思い出すのはもう少し上の20代半ば頃の或る出来事。

今から約12年前のこと。当時、演劇活動と称して、知人友人を集めたおゆうぎ発表会をしばしば行なっていた自分は、ある公演で声の出演をしてくれる男女を探していた。
小劇場なんかではよくある手法なのだが、場面転換の際に芝居本編とリンクした声のやりとりを流すことで、セットやらを動かしたりの音をごまかしつつ、空白で退屈な時間を作らないようにするという演出を用いていたのである。

そのときのそれは男女のやりとりで、「耳をすませば」の月島雫と天沢聖司を彷彿とさせるような、というかはっきりパロディとかオマージュとかいえるものだった。

まあ知り合いの演劇女子にでも出演してもらおうかなと思っていたところ、後輩の女の子が、本家「耳をすませば」に出演している有名声優さんと友人なので女役を頼んでみましょうか、多分やってくれると思うんですけどと申し出てきた。
その後輩が子役として活動していたことがあり、その声優さんと共演していたことは知っていたが、まだ繋がりがあったとはと大興奮。打診してもらったところ、ほどなくして出演OKの返事をいただいた。

 

 

おいマジかよ、本物がコレやってくれるのかよと興奮を超えた有頂天になった自分は、本人の連絡先を教えてもらい、録音の日程やらの打ち合わせに入った。
その声優さんは、新鮮な経験なので楽しみにしていますといったメールを送ってくださり、こちらは更に浮かれポンチ。
ついては台本を送ってくださいと言われ、ちょっとだけ不安がよぎったものの、まあそう言われて送らないわけにもと、録音用の台本をお送りした。

心配だったのはいくつかあるシーンのひとつ。
歌を歌うように請われた少女が、照れながらも自らがオリジナルで訳詞したジョン・デンバーの「TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS」つまりはカントリーロードの替え歌を披露する場面。

実際は自分が考えたので、歌詞はいまだにハッキリ覚えている。

 

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『カントリーロード』

サラリーマン やめたくて

鏡にルージュで 辞表を書いた

田舎でやりたいこと

エロい形の 大根作り

カントリーロード 父さんの

職業は 賽銭ドロ

真人間に 戻れない

気がする カントリーロード

どんなくじけそうなときだって

常にちくわを咥えてる

心なしか 下半身が溶けてゆく

戦国大名

カントリーロード 母さんの
(曲フェードアウト)

 

台本をお送りした翌日、その声優さんからは多忙のため出演できなくなったとお断りのメッセージが届いた。
今でこそ、ひどく非常識で失礼なことを仕出かしたものだと汗顔の至りであるが、当時の自分は何てシャレのわからない人なんだと憤慨した。

余談だが、男性役を演じてくれた当時声優として駆け出しだった大学の後輩は、今やアニメファンなら大概知ってるビッグネームになっている。
女性役の代役も、同じ大学に在学中だった声優の卵を推薦されたが、よく知らない人だったので断った。その子も今や押しも押されもせぬ人気声優。

柿原くんと井上さんの共演とか、実現させていれば、今頃結構なお宝音源になっていたのかなあ。