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2018 天皇賞(春) 感想戦

横浜市内の実家に来ていたが、京都現地観戦は叶わずとも、このレースはせめてでっかいターフビジョンで観なければならないと、はるばる府中まで出向く。

まあ平場でボウズだったとかそんなんは、このレースを目撃した今、どうでも良いことなのだろう。
(実際は決してどうでもよくはない)

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◆天皇賞(春)

◎⑫レインボーライン
◯⑩サトノクロニクル
▲⑪シュヴァルグラン
△⑧クリンチャー
×②チェスナットコート

【買い目】
馬連 ⑧⑩⑪⑫
3連複 ⑩ー⑫ー②⑧⑪⑭⑮
単複 ⑫

【着順】
⑫レインボーライン ◎
⑪シュヴァルグラン ▲
⑧クリンチャー △
①ミッキーロケット
②チェスナットコート ×

想定どおりヤマカツライデンが逃げを打ち、ガンコ、トミケン、カレンらといった先行馬の中、シュヴァルグランも前目に付ける。
一方スタートは互角に出た我らがレインボーラインは、結局後方3・4番手ぐらいの位置どりで最初のホームストレートに入ってくる。

あーどうかなー、せめて全体の真ん中あたりにはいてほしいなーと思っていたところ、1000mのラップが1:00.1と出て、いやいやこりゃいけるかもしれんぞと。
見た目のラップは昨年より1秒以上遅いが、あのときはライデンが後ろを離しての単騎逃げだった。対して今回は先行馬たちが争うようにすぐ後ろを追走している。しかもその中には出来さえ万全なら確実に実力上位のシュヴァルグランもいる。この馬が前の方にいる他馬を片付けてしまう公算は高い。
とりあえずガンコを切って、先行系の穴馬も一切考慮しなかったことは良い方向に出るんじゃないかと期待を膨らます。

しかもレインボーラインの動向を見ると、上手く内側に潜り込み、無理のない走りで徐々に中団良い位置に押し上げてきており、よくある直線最後方からの無謀な追い出しにはならなくて済みそう。
これはエエ感じの流れなのではと拳を握る1〜2コーナー。

が、みんながお行儀よく走っていてはくれないのが競馬というもの。
1000m〜2000mで1:02.7と、ペースがガクンと落ちたのを見てとったか、3コーナー差し掛かる前という早い段階で、中団より後ろに控えていた川田が、ミルコが、ルメールがと、次々に有力馬に乗ったトップジョッキーたちが仕掛けてくる。
そんな最中、我らがレインボーラインの鞍上は、むしろ手綱を引っ張り、我慢の一手。

「おいおいヤスナリ! そんな悠長なことで大丈夫なのかよ⁉︎」
これは、東京競馬場の一隅で、自分が実際に叫んだ台詞である。

かなり入れ替わりの激しいコーナーを経て直線。この段階でサトノクロニクルは追い方、走り方からかなり厳しそうな状態。こちらの3連複は消える。
こうなれば馬連の組合せ来いと戦況を見ると、ほとんどの先行馬と早め押し上げていった馬たちは伸びていかず、やはり抜け出していったのがシュヴァルグラン。このまま勝っていればやはり格が違ってたのねのレースだっただろう。

レインボーラインの岩田騎手は、外に出していくことが出来なかったか初めから考えていなかったか。
ぽっかり内に、ビクトリーロードともいうべき進路が開いたとみるや、すかさずそこを付く鞍上の真骨頂。
大半の騎手が勝負どころと思っていた時に我慢したことが功を奏し、最高の形で末脚が炸裂。次々と垂れていく馬たちを置き去りにし、良いレース運びをしていたクリンチャー、ミッキーロケットをも交わし、そして先頭を行くシュヴァルグランにも全く異なる脚色で迫っていく。

このあたりは終始叫びっぱなし。

「岩田! いいぞ‼︎」
「いけ! ヤスナリ‼︎」
「レインボー! レインボーレインボー‼︎‼︎」

ゴール手前なんて身を乗り出して、声も枯れんばかりの大絶叫。ちなみに一人で来ているおじさんである。
前の席の方にはさぞ迷惑だったろう。

声援が届いたかどうかはわからないが、圧巻の差し切り勝ち。
二年前に3歳マイル戦で12番人気だった馬が、古馬王道の長距離戦で戴冠を果たした。
 



レース後。様々な感情が溢れ出すぎて爆発。

ずっと応援していた馬が大輪の花を咲かせたことへの喜び。
なぜ無理してでも現地に行かなかったのかという後悔。
馬券的にはがんばれ馬券とオッズ的に一番低い馬連だけ獲得で、もっと単勝を買い足すとか、レインボー頭の3連単とかも考慮にあったのに、クロニクルとの二頭軸を選択してしまった己への悔悟。
それにしてもすごいレースだったなあと感動。

しかし本当に良かった。明日はスポーツ紙全紙買おう、GⅠ勝ったとなるとグッズも出るだろうし、大変になるぞーと思っていたところへの、まさかのアナウンス。暗転。

レース後にジョッキーが下馬し、ウイニングランが無しになったと一報が流れてから、今に至るまで心安らかではいられていない。
特に報を受けてからしばらくは混乱というか、まともに何かを考えられる状態ではなく、席に座り尽くし、最終レースをぼんやりと眺め、席に飲み物とパンを置き忘れて帰路についた。

その後、まずは最悪の事態は免れ、少しはホッとできたものの、精密検査はこれからということで、まだ予断は許さない。どうか軽症であってほしいと願うばかり。
新潟ではクラリティシチーが残念な結果になってしまったということもあり、こういうことは付きものだと割り切るべきかもしれないし、過剰にセンチメンタルになることはよろしくないのかもしれないとは思う。
でも、やはり悲しいものは悲しいし、助かるならば助かってほしい。
京都現地では馬頭観音にお参りして、レインボーラインの無事を祈ってくれた方がたくさんいらっしゃったと聞いている。自分がそういう立場ではないことは承知しているが、心から感謝を申し上げたい。

できればまたターフを駆ける姿を見たい。
が、それが叶わないとしても、無事でいてくれれば構わない。
おめでとうもありがとうも、今はお預けしているが、どうか何の問題もなくその言葉を愛してやまない名馬にかけられますように。


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