にわかが道をやってくる

競馬のこととか、競馬以外のこととか。



電気グルーヴへ

あまりにショックで眠れそうもないんで、少しだけ吐き出す。ツイッターの140字じゃ足りそうもないので。

高校時代、かねがね名前は聞いていた彼らのラジオ番組を聴き、そのトークの破壊的でさえある面白さに衝撃を受けたときのことは鮮明に覚えている。

彼らの名前は電気グルーヴ。
そのラジオは『電気グルーヴのUP's 主人は冷たい土の中に』という特番だった。

お笑いを生業とするどんな芸人よりも面白い彼らに夢中になった僕は、その感性で作られた楽曲も素晴らしいものに違いないと、当時リリースされていたCDをすべて手に入れ、毎日聴きまくっていた。
初期の作品はちと好みに合わなかったが、『VITAMIN』『DRAGON』『オレンジ』『A』なんかは、音楽的感性に乏しい身ながら神盤と勝手に崇めていた。

しかし自分にとってはトークの、そして存在の面白さこそが彼らの本分。
その面白さをもっと味わいたく、インターネット黎明期で今ほどアレコレ発達していない環境の中、ツテを見つけ、ANNの音源やモグラネグラの録画テープなどを手に入れては、夢のようなひとときを過ごしていた。

こちらも成人し、電気も一旦活動休止したりする頃にはさすがに落ち着いてはいたが、多感な時代に彼らの曲を、そして言葉を聞きまくったことは僕の人格形成に少なくない影響を与えている。

いまだに日常会話の中で電気的な言い回しを好んで使う自分がいる。
何を面白いと感じ、何をつまらないと感じるかという感性は、完全に電気によって形作られたものである。
まあ生来のセンスは持ち合わせていないので劣化コピーでしかないのだが。

つい先日もアナザースカイに出演する彼らを見て、ああやっぱ最高な奴らだなあと思うとともに、彼らに夢中になっていたかつての自分を思い出し、すっかり中年になり枯れつつある自らを克己するところもあったりもした。


そんな電気グルーヴが、おそらくは終わるんだろうなという報が飛び込んできた。

或いは解散はせず、しばらく経ったら音楽活動なんかはやるのかもしれない。
薬物で逮捕された後に、素晴らしい曲を残したアーティストはいくらでもいる。

でも瀧はクスリなんかやっちゃいけなかった。
電気グルーヴのピエール瀧はクスリなんかやるようなヤツじゃない。
そんなつまらない、センスのないマネしでかすようなヤツじゃない。

いかにもやってそうな雰囲気はあるし、それが魅力に繋がっているところも否定できないけど、本当にやっちゃってどうすんだよと。

或いはミュージシャンとしての電気グルーヴは、今後も素晴らしい楽曲を作り出すことはあるかもしれない。

しかし、僕が中高時代に、こんな人たちになれたらなあと憧れた、超面白いヤツらである電気グルーヴは消えてしまったのだと思う。
いつからキメていたのかは知らないが、少なくとも50を過ぎてそんなんやってるダサい人へと成り下がってしまった。

こんなに悔しいことはない。